とことん丁寧な手仕事で作られた布や服は、たとえ小さな端切れになっていても捨てがたいものです。
ひょっとしていつか何かに使うかもしれないから、ただ勿体無い、捨てられない、というわけではなくて。
麻や綿、蚕を育てて収穫して、糸に紡いで、染めて、デザインして、布に織って、裁断して、縫製して、服になってお店に届いて、それから私の手元にやってくるまで。
どれだけの人が関わって、どれだけの愛情を込めて作られているのだろう。
そんなことに想いを巡らせたら、布に命を感じざるを得ない。
心底まっすぐに正直に祈りを込めて作られた服に出会ったら、それこそ、人生観も変わってしまう。
その服に相応しい、クリアで正直で嘘のない自分でありたい。
布に宿る命を、少しでも無駄にしたくない。
そう思わせるくらい、すごい服や布がこの世には存在するのです。
先日は、そんな愛のこもった貴重な端切れを、これまた最高に素敵な方から託してもらいました。
何に仕立てようかな?と1ヶ月以上あれこれ悩んで、バラのコサージュにしました。
ほぼ余りなく使いきれて、満足。
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